週刊少年ジャンプ感想まとめ 2022年13号

映画

呪術廻戦

第176話 仙台結界③

前回の話において、仙台結界で活躍する乙骨は、仙台結界の4大勢力のうち半分の、1人の呪術師と1匹の呪霊を倒すことに成功しました。
今回の話のおおまかなあらすじは、残る4大勢力のうち2人を相手取る…というものになります。

乙骨が最初に倒した呪術師、そして1匹の呪霊を倒す場面を観察していた2人が、乙骨の消耗と手の内を見て勝機を見出して攻撃に移った、ということでしょう。

新たに戦いに加わった術師は烏鷺享子(うろ・たかこ)と石流龍(いしごおり・りゅう)です。
今回はその2人の術式や能力、背景などについて簡単に考察していきます。

烏鷺享子

週刊少年ジャンプ 2022年9号

所持得点70点。
元 藤氏直属暗殺部隊・日月星進隊 隊長。

烏鷺享子の術式は、曰く「『空』を『面』で捉える」というものです。

週刊少年ジャンプ 2022年13号

彼女は術式の使用によって、相手の攻撃を回避する、妨害する、あるいは自身の行動の補助のために使用する、といった使用方法が見られました。

その一方、「空間を捩じって相手や特定の対象物のみを破壊する」ということはできないようで、乙骨との戦いでも空間の捩じりを利用した攻撃はほとんど見られませんでした。
空間を捩じることで生まれる歪みのようなものによる広範囲攻撃?のようなことはできるようですが、彼女の主な攻撃方法は肉体による打撃攻撃のようです。

ちなみに烏鷺享子の目的は「黄泉返り」、つまり現代で受肉することだそうです。
「1人で生きて何になるのか」という乙骨の問いに、おそらくですが「(なんでもできる力がある)オマエらのような血族に何が分かる!!」といったニュアンスの言葉を放っています。
彼女の言う「オマエらのような血族」というのは藤原の一族のこと。
しかし乙骨および五条悟の先祖とされるのは、「学問の神様」という側面を持ちながら、日本最強の「怨霊」ともされる菅原道真です。
藤原と菅原道真はあまり関係なかったかと思いますが、彼女が「菅原」ではなく「藤原」という言葉を用いたことには、彼女が生きた時代の有能な人物を表しているのかもしれません。
呪術は細かいセリフの中にもキャラクター性や背景が含まれていることが多いため、このセリフにも何かしらの意味がありそうですね。

なお藤原氏が全盛を誇ったのはおそらく藤原道長の時代かと思います(一瞬出た回想でもそれっぽい服装をしています)。
ということは、烏鷺享子は平安時代の生まれなのでしょうか?
飛鳥時代~鎌倉時代くらいまで藤原氏は活躍しているようなので、いずれにしてもかなり昔に生を受けた人物であることがわかりますね。

石流龍

週刊少年ジャンプ 2022年9号

所持得点77点。
プレイヤーの中でも一番の呪力出力を誇る大砲。

まだまだ詳細不明。頭にあるリーゼントが砲身となり、呪力を大砲の弾として打ち出す…といった戦闘スタイルをとっています。

週刊少年ジャンプ 2022年13号

彼の使用した技「グラニテブラスト」。
かなり攻撃力が高く、効果範囲も広い、文字通り大砲のような一撃です。
彼の攻撃方法、そして烏鷺享子と乙骨の戦闘中に横槍を入れる形でグラニテブラストを使用してきたことから、自分の強さを求める求道者タイプではなく、欲しいものがあれば何が何でも手に入れる強欲タイプのようですね。
また彼のセリフでは「腹が減る」「それで腹一杯になんのか」といった「食欲」あるいは「空腹」にまつわる言葉が見て取れます。彼は死滅回遊によって何かを得て、「腹一杯」になることを目的としているのでしょうか。

石流龍は「グラニテブラスト」の他にも細かい呪力による射撃を行っているため遠距離攻撃が得意なようですが、距離を詰めた乙骨の肘打ちを掌で受けるなど、近接戦の心得も少なからず見せています。
伏黒・夏油などの式神使いといい、呪術の有能な遠距離術師は軒並み近接戦もこなせるようですね。
有能が過ぎる。

ちなみに石流龍の背景は不明なままですが、「グラニテブラスト」「SWEET」という横文字の技や言葉を使用したことから、かなり現代に近い生まれの術師なのではないでしょうか。
髪型がリーゼントであることから、リーゼントが流行した20世紀後半の生まれである可能性が最も濃厚であると思われます。

おまけ 現在の簡単な戦闘状況と目的

乙骨憂太
仙台結界における三竦みの4角のうち、2角(式神使い「ドルゥヴ」、無数のゴキブリの呪霊「黒沐死」)を崩す。
その後、乙骨を監視していた烏鷺享子と石流龍のうち、烏鷺享子に攻撃を仕掛けられ、戦闘。
烏鷺享子との戦闘中に石流龍の砲撃「グラニテブラスト」に割り込まれる。
石流龍の攻撃が広範囲に及ぶため、一般人に危害が及ばないよう、優先して石流龍の排除を目指す。
※黒沐死との戦いより、式神?のリカは一般人の防衛のために不在。

烏鷺享子
乙骨憂太、石流龍の同時撃破を目指す。
空間を捻じ曲げる術式から、おそらく石流龍に対して相性有利。
※先に乙骨が倒したプレイヤー、「ドルゥヴ」「黒沐死」に相性不利。範囲攻撃が苦手?
乙骨に対しては(乙骨が才能がある側の人間だからか)少なくない嫌悪感あり?

石流龍
乙骨憂太と烏鷺享子の戦闘に割り込んで漁夫の利を狙うも、仕留められず。
烏鷺享子に相性不利だと思われるが気にする様子はなく、石流の砲撃をかいくぐって接近してきた乙骨憂太と近接戦闘中。

余談
ところで乙骨は現在、リカが使用できない状態です。
特級過呪怨霊・折本里香を使役していたときは特級呪詛師・夏油傑を倒し、東京・京都の姉妹校交流会でもその力で圧倒したといいます。里香の解呪後、2カ月で特級に再び返り咲いたと言いますが、それにはリカの存在が少なからず影響しているものと考えます。
それを思うと、リカ不在の今が乙骨最大のピンチなのではないでしょうか。
乙骨のピンチ。いい意味で捉えると「先が見えない展開にワクワクする」という状況なのですが、個人的には「乙骨が敗北する状況を作者が意図して作っている」というようにも感じてしまいます。
それを思うと、2週前の乙骨のセリフ「羂索は僕が殺す。僕一人で400点獲る」=(ポイントを取って五条先生を助ける)もフラグに感じてしまうんですよね…。

乙骨、死なないでくれ頼む…!!!

僕のヒーローアカデミア

No.345 DIVISION

前回、とうとうAFOらと会敵したヒーローサイド。彼らの目的は(なんとなく前回の流れからわかりますが)敵の分断です。
AFOは泥水によってワープを行う個性がありますが、転送距離が短く、また肝心の自分自身のワープを行うことができないものでした。そのため今回の分断は非常に有効です。
ちなみにですが、ヴィラン側はワープの個性を持つ黒霧の能力を序盤から多様していましたね。また、ワープの個性は「かなり貴重な個性」といったことも明言されていました。
(AFOが他にワープする個性を持ってなかったらいいね)

そうして分断した先で、ヒーローがヴィランを各個撃破するというのが今回の作戦です。

AFO含むヴィランの相手は、エンデヴァーとホークスのトップヒーローに加え、シンリンカムイ、ワイルドワイルドプッシーキャッツ、常闇、その他ヒーローたち。

荼毘には轟焦凍。

そして死柄木には緑谷出久が…当たるはずでしたが、トガヒミコによる妨害を受けたため不在。元の作戦通りに待機していたであろうベストジーニストと、爆豪が当たることになるようです。

肝心の出久はトガヒミコと脳無たちを前に、お茶子・梅雨ちゃんと共に並び立つことになりました。

週刊少年ジャンプ 2022年13号

トガは出久にOFA4代目の個性「危機探知」を発動させないまま誘導していたため、おそらく攻撃ではなく「出久とのお話(対話)」が目的だと思われますが…最終的に和解できない雰囲気満々ですね。

現在トガはトゥワイスの血液を手にしているため、彼の個性「二倍」が使用可能。これは出久の「OFA」やアメリカNo1ヒーロー・スターアンドストライプの「新秩序」にも劣らないほどの、最強格の個性だと個人的には感じています(デメリットもあるとはいえ、なんでAFOは「倍」の個性を欲しがらなかったんだ)。
トガによって「サッドマンズパレード」が使用されたら状況はどうなるのでしょうか。

僕のヒーローアカデミア24巻

ぶっちゃけAFOや死柄木より、トガの方がやばくない?

PPPPPP

第22話 音上家

最近順位が下の方だったと思っていたのですが、最近ジワジワ掲載順が上がってきていますね。
人気が出てきたのでしょうか。

今回はいよいよコンクールでラッキーが演奏する番となりました。
ラッキーは「音上家に迷惑をかける演奏」を行うとして『悲愴』という曲を弾き始めるのですが、そのなかで音上家時代のことを思い出す演奏を行います。
そこで音上家の子供たちが六つ子ではなく、七つ子であることも判明することになり…。

もちろん音上パパによるラッキーへのDVも露呈します。

波乱の予感!

あかね噺

第3席 初高座

今回は主人公・朱音が初めてプロとして落語を披露する回となりました。
題目は「まんじゅう怖い」。僕でも知っているくらいなので、かなり有名な話ですね。

そんな朱音は女の子で、しかも現役高校生であるため非常に若い。
そのことに観客らが不安がるも、朱音の演技力によって次第に彼女の落語に引き込まれ、そこに元落語家の朱音の父の姿を重ねる…というのが今回の内容です。

個人的な感想ですが、第一話は非常によかったと思います。画力、話の構成ともに申し分なく、これから活躍するであろう主人公の姿に期待を馳せました。
しかし2話、3話と続くにつれて、その内容は想像の範疇を超えることがなく、予想通りの展開だけが続いてしまっている…という印象が正直否めないですね(それは他の新連載でも言えることですが)。

とはいえまだまだ序盤ですし、朱音のライバルとなるであろうキャラクターも登場していません。
同年代で才と個性あるキャラクターが登場すれば一段と面白くなるかもしれないので、今後に期待している、といったところです。

アンデットアンラック

No.100 ハードモード

前回、風子を助けるために組織を抜けたアンディは、ルインを探すために「笑った死体」の足跡をたどり、西洋かどこかの国へたどり着きました。

そこでいくつも不自然な現象に見舞われることになるのですが、どうもそれはUMAが大量発生していたからみたいですね。

週刊少年ジャンプ 2022年13号

ハードすぎ。
今回は話が進んだというよりも繋ぎの回でしたが、この先の展開が予想できず、ワクワクしてしまいますね。早く続きを読ませてほしい。

ドロンドロロン

第12話 仮侍

前回、侍の本拠地へと招かれた?ドラとクサナギ。
そこでクサナギは大隊長と何かしらの会話を行い、とりあえずは処分を免れた様子です。

最終的には雲林院ヘイスケの監視の下、彼の下で働くということを条件として組織に所属することになりました。

そこでヘイスケと模擬訓練を行うわけですが、ドラには妖力がありません。

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妖力を持つクサナギが武器に変身しているため攻撃力は非常に高いという一面はありますが、その反面、妖力のないドラの防御力が低すぎて話にならない、というのがヘイスケの評価でした。
(ところでヘイスケの剣は斬れたのに、般若牛鬼は弱所以外斬れんかったのはなんでなんだ)

そのため「ドラの防御力を何とかしろ」と言われてしまいます。

ドラ「俺、妖力ないのにどないすればええのん…?」

ドラは一体どうするのでしょうか。個人的には「攻撃は最大の防御」「やられる前にやる」の精神で、防御を金繰り捨てて攻撃に全振りしてほしいところです。
しかしこの漫画の流れだと、妖力を持つクサナギが鎧のようにドラに纏う、あるいは盾になるなどしてサポートをする形になりそうですね。
あるいは、ドラが呪術の伏黒パパのように身体能力オバケになる…?
とはいえドラは既に身体能力オバケのようなので、人間を辞めるほど身体能力が上がることはなさそうですね。将来的にクサナギと合体することはありそうですが。

アヤシモン

第13話 もう絶対に負けたくねえ

個人的には結構面白いと思うんですけど、掲載順が低くて不安ですね。地獄楽より面白いと感じているので、ぜひ頑張ってほしいところです。

さて、これまでの簡単なあらすじ。
炎魔会に復讐するため、轟連合に協力を申し入れることを決めたウララたち。目を付けた轟連合の総長であるコットンの懐柔&轟連合を傘下に収めることに成功します。これで本格的に行動できる…と思いきや、総長コットンは「マルオとかテンみたいな雑魚は要らねえわ」と、ウララだけを必要としてマルオらを排斥しようとします。
これにウララは反発するも、コットンは引きませんでした

そして今回の冒頭で、「だったら実力(タイマン)で決めようぜ」という流れになりました。

週刊少年ジャンプ 2022年13号

タイマンなのに2VS2なんだ。

さて、とうとう始まったタイマン。マルオVSコットン。
ここでコットンの正体が明かされます。その正体はなんと、一反木綿。
コットンは「翼」に拘っていたため、正体は鴉天狗なんじゃね?と僕は予想していたのですが、さすがに一反木綿は無理でしょ。
ちなみに一反木綿といえば、ご存知鬼太郎にも登場しているあの妖怪。

ゲゲゲの鬼太郎 東映アニメーション公式より

コットンって変な名前だなぁとは思っていたのですが、もしかして布の種類のこと???
一反木綿ってコットン(木綿)製だったのか??

なお、地元出身の教育者・野村伝四と民俗学者の柳田國男との共著による『大隅肝属郡方言集』にはこうあります。

約一反(長さ約10.6メートル、幅約30センチメートル)の木綿のようなものが夕暮れ時にヒラヒラと飛んで、人を襲うものとされる。

『大隅肝属郡方言集』

なるほど、コットンという名前が既に伏線だったわけですね。
こんなもん無理やろわからんわ。

そんな一反木綿ことコットンは、圧倒的速度でマルオを蹂躙。
テンの方も「天井ねえから無理じゃん」と、ワックから重い一撃を入れられてしまいます。
しかし、このピンチでもうっすら笑うマルオの姿が…。

…と、ここで今週の話は終わってしまいます。
轟連合周りの話は今週でだいぶ回収できたと思うので、来週はマルオの怪力でサクッと解決してほしい。

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